主要指標の相関図
■TPOIX・ETFの価格変動を分析しているとき目についた為替、石油価格、金利等のもろもろの指標と世界の主要株価指標との相関を取ってみた。
データのダウンロードはPYTHONのpandas-datareaderライブラリーを使用してyahooから入手。
パラメータを設定して呼び出すだけでデータフレームとして格納されるのでこれは本当に便利。
いつまでも使用できることを祈りたい。
分析はいつもの通りRで実施。
2016年から2020年までのデータを使用。
■まずはcorrplotで相関行列図を表示
気づいたこと:ー
1.世界の主要株価指数は正の相関。
特に日経平均と米国の株価指標は異様に高い相関を示している。
反対に上海総合指数・香港ハンセン指数と、その他の国の指数にはほとんど相関がない。
上海総合指数と香港ハンセン指数との間にも緩い相関しか見られない。
etc.
■年単位で見た場合
各年度でかなり雰囲気が変わっているのが分かる。
特に中国だけ独立独歩で動いているように見える。
各国の株価指数とその国のGDPの相関を見た方が良いかもしれない。
■psychを使うとこんな相関行列も作れます。
相関係数だけだと見落としがちな情報を網羅。
数値とデータの分布を自分の目で確かめるのは"基本の基"です。
次に前日比(=変化率)での相関図行列図
1.日経平均と米国の株価指標の相関が突然強い相関から緩い相関になった。
psychで対象部分のデータで再度相関図を作成。
確かに相関が無さげ。
念のため時差があるので翌日値との相関も取ってみたが大きな変化は無かった。
この相関値の大きな差はなんでだろう。不思議だ。。
2.VIXと米国株価指数に負の強めの相関が見られる。
これは当たり前か。
■まとめ
今回は素朴な疑問を実際に可視化してみた。
思っていたことがが正しかったこともあれば正反対のこともあった。
ただ、日々のニュースの見方が変わったことは確か。
これまでは多すぎる情報に頭がパンクしていたのが、”これはこっちに影響しそうだな。”とか、”それはあっちで火が噴きそうだ。”とかニュースに対しての自分なりの交通整理が出来るようなった。
改めて自分で手を動かしてデータを眺めて見る価値を感じた。
相関値は機械的にデータ分布を処理しているだけなので、データの持つ意味やデータどうしにどんなつながりがあるかは一切考慮出来ていません。
それを想像しながらデータ関係を吟味するのが醍醐味なんですよね。
特定の相関に関してネットで叩くといろんな論文が簡単に何十とヒットします。
みなさん楽しんでおられます。
奥は深い。
■お世話になりました。
pandas-datareader
corrplotパッケージ
psychパッケージ